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コウノトリ湿地ネットブログ - 最新エントリー

「森さん、カメラを持っといで」と佐竹さんの声
急いで観察棟まで行くと
「おゃ、まぁ・・・a&」
水に浮く観察棟と岸を結ぶロープの結び目に
カヤツリグサが育っています。

カヤツリグサは
カヤツリグサ科の一年草で
北海道を除く日本全土の畑、荒れ地、草地に生えていて
小穂は黄褐色で、三稜(さんりょう)形の果実が十数個つきます。
別名をマスクサ(枡草)といい、
茎を両端から裂くと四角形ができ、
蚊帳(かや)や枡になぞらえて遊ぶことから、この名がついたそうです。

毎朝、起伏ゲートの見回りに行き
水位を確認するために
水位計は見ていても・・・気付かなかった。
少しずつ、少しずつ、大きくなっていったのでしょうか?
こんなところでの、成長過程を見つめていたかったなぁ。

僅かな土から芽を出して・・・
ここなら安全?
湿地だと草刈り機で刈られてしまうから。
雑草と言うなかれ・・・。
雑草魂を感じます。
『あるがまま』に感謝して賢明に生きる。
反省することの多い私です。

出勤して、起伏ゲート見回り?掃除して?花をかざり・・・
慌ただしく過ぎる私の朝に
「今日も元気?」と声をかける楽しみができました。



9月18日(土曜日)午前7時
コウノトリ湿地ネットの佐竹代表、宮村夫妻、私の4名が集合し
倉敷で『倉敷コウノトリの会』を立ち上げ
餌場作りやネットワークづくりに奮闘されている
林会員を訪ねました。

水島インターで待っていて下さった林さんは、
「J0006いますよ。
今から豊岡の人たちを連れてくるから、待っといてとJ0006に言ってきましたから」と
私たちの訪問を、ことのほか喜んで下さいました。

早速、J0006が餌場としているため池へ案内して頂き
J0006を探しました。

林さんから倉敷でのJ0006の様子を聞き、会えなくても・・・と思っていると
「いました!」と林さんの声。
豊岡市福田人工巣塔から巣立ったJ0006を、いつも観察されていた宮村夫妻は
「1羽でよく生きていたなぁ」と感慨無量。

再会を喜び合ってから、
倉敷コウノトリの会のビオトープへ案内して頂きました。
休耕田(約10a)を、コウノトリの餌場としてのビオトープにされています。
車を置いたこの場所は、通称『コウノトリ広場』とのこと。 なるほど・・・

佐竹さん、宮村さんは、開口一番
「林さん!すごいがな!」

これは、魚のための日陰です。
至る所に創意工夫が感じられます。

この杭にカワセミが止まったと、嬉しそうに話される「稗田のおじさん」をご紹介。
優しい笑顔はたまりません。
お隣は、ビオトープの近くに住んでいらっしゃるお仲間。
チームワークは、ばっちりです。

畦があり、水路があり、区画作りがされ・・・感服です。

林さんは、
「このビオトーブは大勢の方の汗、心意気、など色んな想いが詰まった場所です」
「私達の忍耐、協力、夢、希望が結集したビオトープです」とおっしゃいます。

私たち豊岡からの4人は、林さんはカメラマンだと思っていました。
お話を伺うと、コウノトリが好きでカメラを買い、勉強して
豊岡へ通い、倉敷へ飛来してから観察をするうち
餌場作りを始められたとのこと。
まさしく、ファイトウーマンで
『ビオトーブ作り』『倉敷コウノトリの会』の活動を全力でされています。
佐竹さんから「そのパワーはどこから?」の問いかけに
「コウノトリです」と即答され、
その清々しい姿に、感動し勇気を頂きました。

お昼には、美味しい讃岐うどんをご馳走になり
林さんのパワーが、私たち4人の身にしっかり?入りました。

豊岡でJ0006を見守り続けた宮村さち子さんは
元気な姿に「うるうる、きちゃった」と満面の笑顔です。

林さん、倉敷コウノトリの会の皆様に感謝して帰路につきました。

林さんがポツリと
「こんなに餌場作りが大変だとは思ってみなかった。
1度だけここ(ビオトープ)で、ひとり大泣きしました」と
言われたことが心にずっとあり・・・目の奥が・・・
倉敷では、上手くお話が出来ませんでした。
今でも、その言葉を思い出すと涙が溢れてきます。

林さんの苦労にはおよびませんが・・・
私も管理棟で、ひとり大泣きしたことが3回。
私の倉敷への旅は、心の特効薬を見つけられた旅となりました。
へこたれそうになった時には、
ビオトープでひとり涙を・・・の林さんを想うことにします。

涙は、心を浄化する作用があるようです。
ありがとう、林さん。



9月17日(金曜日)の午後
『豊岡エクスカーション2010』
「コウノトリと生物多様性取材プログラム」の皆様がお越し下さいました。

「豊岡エクスカーション」は
「豊岡への誘いざない」をテーマに
豊岡の見どころを紹介し、
その魅力を体感して頂きたいと
豊岡取材プログラムの募集を募り実施されたものです。

下記のとおり3種のプログラム
・Aコース コウノトリと生物多様性取材
・Bコース 豊岡の匠(たくみ)取材
・Cコース 観光地取材
があり、Aコースを希望された14名の方が2日間にわたり
「コウノトリの郷公園?コウノトリ育む農法の田んぼ
気比ビオトープ?田結湿地? ハチゴロウの戸島湿地 ? 「久々比神社」参拝
新田小学校の学校田見学 ?加陽湿地」を訪問されました。

ハチゴロウの戸島湿地での取り組みを紹介し
昨日仕掛けた定置網を引き上げ、生きもの調査をしました。
(取材に来られていた、滋賀県立大学の6名の学生さんに協力して頂きました)

関西学院大学総合政策学部の16名の皆さんも加わり
40名での生きもの調査です。

この魚は?・?・?
図鑑で調べても?
後日、いつもお世話になっている
復建調査設計(株)の方にお尋ねすると
「写真の魚は”シマイサキ”だと思います。
以前にも戸島湿地の入り口の水路で何度が採捕されました。
そんなに珍しい魚ではなく、河川下流の汽水域や沿岸で採捕されます。
これまで、戸島で採捕されたものも5cm以下の小さな個体です」と教えて頂きました。

コウノトリをシンボルとした環境都市の実現に向けた取組みや
豊岡の自然、歴史、伝統、文化に根ざしたまちづくりを紹介する
「豊岡エキシビション」を昨年初めて東京で開催され、
マスコミ関係者をはじめ、旅行業界の方などに多くのご賛同を得られたそうです。
2回目となる今年の「豊岡エキシビション」は、
コウノトリの雄大さや
城崎温泉の日本情緒などの魅力を肌で感じて頂きたいと、
実際に豊岡にお越し頂く
「豊岡エクスカーション(現地旅行)」が実施されました。

参加者の皆様、豊岡を堪能して頂けましたでしょうか?

定置網を洗いながら
網に掛かって死んでいる 小さな魚を拾い集め・・・
(生きているものは、急いで湿地に返すのですが)
頭が取れて死んでいた小さな魚を、それでも湿地に返してやりたくて
「ごめんね」と心でつぶやきながら、放り投げてた私に
「途中で引っかかって、干からびてしまうよ」と言われた紳士。
いくら死んでいても、放り投げてはいけなかったなと・・・
反省しながら・・・片付けに精を出しました。
「小さな魚たち・・・ごめんね」





9月10日(金曜日)午前8時30分
ミズアオイの花が、しっかり開花しているのを見つけました。

朝夕、少し涼しくなり・・・もしかして?と
湿地内を歩いてみると
葉っぱは、いちだんと枯れていましたが
蕾がふくらんで、花を咲かせていました。

日照が続くと、葉っぱの表面は60℃にもなるそうです。
焼けたような葉っぱが、いじらしく・・・
葉は枯れても、精一杯咲きたい、咲きたいと言っているような花も、いじらしく・・・

ミズアオイまつりの終わりに
「絶対に花は咲きますよ」と言われたことを思い出し
信じて待つことの大切さを想いました。

9月13日(月曜日)午前8時30分
水位が高く、葉っぱの色も茶色に変わっていました。

ミズアオイの花は、蕾のまま枯れかけています。

大きな葉っぱに守られて
水にのみ込まれないように、
懸命に蕾のまま踏ん張っている一輪をみつけ・・・

さぁ、私も頑張ろう。


13時30分より
「私だけが知っているコウノトリ」と題した座談会が開かれました。
司会の佐竹さんより
「地道に、コウノトリについて学び、
具体的な技術や知識を身につけていきたい」と話され
コウノトリをよく見ておられるお二人に『おはこ(十八番)のコウノトリ』のお話を伺いました。

まずはじめに、『記者が考えるコウノトリ』と題して
放鳥前から、コウノトリの取材をされてこられた
読売新聞の松田記者が、下記のとおりに話されました。

4年目の繁殖向かえ、今まで大切に育て
力拳を握り締めながら見守ってきた。
今後は実験的な試みが必要ではないか。

今までの営巣した巣塔を、
『他のコウノトリの動向が見えやすい場所なのではないか』との仮説を基に
巣塔ごとに検証されました。
・百合地・・・いろいろなコウノトリが通過するところだが、
      三江小学校から出石町北部まで見渡せる。
・日 撫・・・兵庫県立コウノトリの郷公園管理・研究棟がよく見える。
・赤 石・・・玄武洞から野上、福田まで見渡せる。
・伊 豆・・・百合地から香住の手前、小坂地区まで見える。
・野 上・・・コウノトリ飼育センター上空は他のコウノトリのの出入りが見える。
・戸 島・・・円山川河口域の監視が可能。
以上のことから、それでは『なぜ他のコウノトリを監視する必要があるのだろうか』と考えると
昨年の戸島人工巣塔のヒナ襲撃の例からみて
『生態系の頂点に立つコウノトリは他の鳥に襲われることはなく、
コウノトリの敵はコウノトリなのでは?』という結論になった。

これまでは、繁殖が絶対条件だったが、
これだけ毎年繁殖が続くと「試して」みてもいいのではないか。
実験的な取り組みとして、2つの提案をしたい。
(1)平地に立てていた巣塔を、斜面に立てたり
 複数の巣塔を近接した場所に立て、どれを選ぶかを試して
 コウノトリが使った巣塔と、使われない巣塔の
 何が違うのかを検討してみる。
(2)幼鳥は巣立ちをして、すぐに遠くまで飛んでいる。
 今の時点では、住民による目撃情報しかないが
 電波発信機を幼鳥に付け、追跡してみる。
 ※今年長野県まで飛来したJ0016は、長野?福井までを1日で移動していることが分かった。
  長野?福井の間には、3,000メートル近い山があり、アルプスを越えて飛来したのか
  日本海周りで飛来したのかが目撃情報がないから分からない。
  コウノトリの飛行能力が発信機を付けることにより
  おもしろいデータが取れたのではないか。
  現実離れしているとは言わずに、検討してみることが必要ではないか。

現在、豊岡のコウノトリの飛来地は全国47都府県のうち
半数以上の26府県に及ぶ。(通過地点を含む)
関東地方には飛来していない。
全国に働きかけて、コウノトリが生きていける環境を創っていかなければと思う。

関東では、鳥類保護に取り組む市町村がグループになって
環境整備おしたうえで、コウノトリを放鳥しようと
27市がネットワークを結んでいる。
また、佐渡市・周南市・小浜市・西予市・倉敷市・上郡町・朝来市など
全国で仲間が増えつつある。

そして、韓国でも2012年に放鳥が予定されている。
大陸と日本のコウノトリが、自然に交じり合うことで繁殖に結びつき
韓国とロシア、中国とつながり
本来のコウノトリの渡りとしていくことで
日本のコウノトリが安泰になると思う。

最後に、ひのそ島でヘラサギとコウノトリ
サギ、カモなどの水鳥が集まっている写真を見せて頂き
「この写真のような風景が、何年かかるかもしれないが
全国で当たり前に見られるように願いながら、日々取材している」

日常的に熱心に、コウノトリを観察しておられるから
このように、戦略的に東アジア全体の中で
コウノトリの種を安定させていこうという発想が、湧き出てくるのだと思いました。
松田記者の願いのこもった記事を、これからも楽しみにしています。

ニッタン(J0003)を探し、百合地のヒナへの花火の影響を心配し・・・
コウノトリを愛し、仲間を愛し、豊岡を愛し、
家族を愛するお父さんの背中を、3人の娘さんが見つめています。
わが子にしてやれること・・・最も大切なことを教わりました。

次に、コウノトリ郷公園の佐藤飼育員による
『私だけが知っているコウノトリ』で
佐藤主任飼育員は、同公園西公開ケージへの給餌の合間に観察し、
野外のコウノトリの飛来を月別に集計されたことを基に講演されました。
1月を中心に冬場は、同ケージに飛来して飼育コウノトリ用の餌を取ることが多く、
5月前後は減るが、
8、9月は再び飛来数が増えた。
餌に執着する傾向のある雄の飛来が目立ち、
野外で巣立った幼鳥より放鳥コウノトリが同ケージに来るケースが多いと話されました。
 
「冬は積雪で、夏は稲の丈が伸び、それぞれ水田で餌が取りづらくなる。
5月は田植え前後で稲の丈が低くて水田に入って餌を取りやすいから、
公園に戻らなくてもいいのだろう。
川で餌取りしやすくなれば、公園への飛来も減るかも」と指摘されました。

また、放鳥コウノトリが餌場を見つけ、
野外で巣立った幼鳥も一緒に餌をついばむ例も多いとし、
「福井県など他の地域で放鳥を計画する際、
放鳥コウノトリに『先生役』で餌場を見つけさせ、
幼鳥など他のコウノトリを引きつけるという点で参考になる」とまとめられました。

そのほか、コウノトリの捕まえ方(足環付けのためや、怪我をした際)を
テント仮設ケージでの捕獲と、
ネットランチャーでの捕獲の2通りを説明され
・2種類の捕獲方法には、長所・短所があり、状況に併せ方法を選択する。
・2種類の捕獲方法を用いることにより、多くの場面で捕獲が可能となる。
・捕獲は、地域住民・地主・行政機関等の協力が必要となる。協力を得るため
 十分なアナウンスが必要となる。
・餌付けなどの技術習得が今後の課題となる。
・更なる個体への負担軽減を目標に、技術を習得する必要がある。

「よく出来てあたりまえ」という捕獲の苦労を想い、
飼育員としてのご苦労も多いと思いますが・・・
豊岡で、(世界中で)コウノトリのことを一番良くみておられるのが佐藤さんだと思います。
佐藤さんには、もっともっと多くの人にコウノトリの話をして頂きたいです。
コウノトリのために、猛暑の中
黙々と草刈りをされている姿を見ていると・・・
コウノトリも遠い空から、眺めているのでは?と思えてきます。

こちらは、コウノトリと会話が出来そうな・・・と
思えてしまう、北垣さんと加古川の澤田さんです。
猛暑の中、3羽のヒナを巣立たせた百合地ペアの様子をお話下さいました。
「1羽目の巣立ちは、全然巣立ちの素振のない日に、遊んどったら風が吹いて飛んじゃった。
2羽目も1時間後につられて飛んで・・・3羽目は誰も見ていないうちに突然飛んで・・・見失い
翌日探していたら・・・土砂置き場から歩いて出てきた。
猛暑の中、よぅ生き抜いた。感心する」と北垣さんの楽しく親しみの込められた報告です。
また、「親鳥が水をいっぱい含んできて、ヒナの頭にかけてやることを
午前中に4?5回していた。このことが、暑さに負けずにヒナを育てたのではと思う」
「今まではよくオスとメスが喧嘩をしていたが、今回の繁殖ではけんかをしなかった」
「オスが真面目に子育てした」など
熱心によく見ておられるからこそのお話を、伺いました。

目撃情報でおなじみの花谷さんは
なかなか人前ではお話を・・・ですが、
五条大橋から南は花谷さんの観察場所で・・・と伺うと
「コウノトリを見続けていると、その鳥の個性がよく分かるようになった。
J0363は、コウノトリ郷公園の西公開ケージに行かずに、ひたすら自力で餌を探している。
集団の中には入っていかないが、他のコウノトリが近くに来ても嫌がらない」
J0363と花谷さんとは、共通点があるような気がします。
ご夫婦でワークホーム大地さんを応援される、あたたかいお人柄にはいつも感心しています。

花の咲かないお祭りでしたが・・・
管理棟の中では、たくさんの花に囲まれているようでした。

片付けをして帰り際に来られた、80代のご婦人が
「涼しくなったら、咲きますよ。絶対に」

『花はね、じ?っと待っています』
疲れていた体に、心に・・・沁みました。

第2回ミズアオイまつりは大勢の方の協力で、盛会に終わりました。
ありがとうございました。