地区役員の一人・磯崎茂さんは、重機使いの達人です。
11月14日の日曜日、
昨年に続いて谷の奥・カヤノで小規模池の造成作業を行いました。
今年も兵庫県立大の三橋弘宗先生に立ち会ってもらいました。
谷入口付近での畦の設置などは、スコップを用いた人海戦術が基本ですが、
ここではユンボが主人公です。
湧水がありそうな箇所を見つけ、あるいは水が流れている側、
山際などに次々と穴を掘ってもらいます。
もちろん、設計図なんてありません。
あらかじめ、「ここに穴を掘ればアカガエルが産卵するだろう」と睨んでいた個所を、
磯崎さんに重機で掘ってもらうのです。
地面を指差して、「ここをお願い」「この辺をこんな風に」 指示は、ほとんどゼスチャーです。
それを彼はうなずくだけ。
「段差の下側に池を掘る」
それだけで、こちらの意を100%汲んだ池があっという間に出来上がります。
仕上がり具合に誰も文句ありません。
(これは当たり前で、誰も(三橋先生さえも)イメージに描いているだけで、
この形状が正しいとの確信はないですからね。だから自然再生は面白いんだ)
新たに掘られた池は12。おそらく来年2月には昨年の池同様に卵塊で一杯になるでしょう。

※三橋先生、顔が欠けててゴメンナサイ。
しかし、ここでは生物ではなくて磯崎さんの「技術」を重視したいと思います。
重機を操る様は、まるでハンドルが体の一部のように見えました。
だから、こちらとのやりとりが会話のようにスムーズにいくのでしょう。
横で見ている者は、一様に「あれは、頭で考えてできるものではないな。
判断する以前に手が動くのだろう」などと、無責任発言しながら称賛していました。

「予定外の河川改良工事も速攻・完成」
磯崎さんが重機に乗って 日本中に行けば、各地の生きものが喜ぶんだろうな。