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市内2か所で給餌を始めました
1月27日に鳥インフルエンザ対策で、コウノトリ郷公園西公開の給餌が中止になりました。
雪は1ケ月余り、降り続いています。一面の雪が消えるときがありません。
これまで、西公開の給餌に集まっていた野外のコウノトリたち、そして
給餌に頼ることなく、頑張っているコウノトリたち、共に、このままでは
飢え死にしてしまうのではないだろうか。
(2月2日、東浦ビオトープで採餌する381と足輪なしの2羽)
(2月2日 野上センター前のハス田 このわずかな水場で採餌していた)
そこで湿地ネットとして給餌を始めることにしました。
まず、これまで郷公園で食べていたコウノトリたちへの給餌。ここには
昨年生まれで、野外での採餌に慣れていないと思われる幼鳥たちも含まれます。
それから、郷公園へ帰ることなく野外で頑張ってきたコウノトリたちへの給餌。
野外で給餌に頼っていない個体がいるグループは二つ。出石町と福田です。
出石町に関しては、ずっと観察をしている方からの、「どうにか、川などを
利用して採餌しており、飢え死にまではしないで済みそうだ」とのことから
福田の野外個体に給餌をすることにしました。給餌は地元の方たちの協力を得て
やってもらうことになりました。
郷公園の地元祥雲寺でも、地元の方から、心配で給餌したい、との話がありすすめて
いましたが、鳥インフルエンザで隔離したコウノトリに近いということで
祥雲寺での給餌はできなくなりました。
そこで、祥雲寺から2kmほど離れた、くくい湿地での給餌を始めることにしました。
ククイ湿地は湿地ネットが管理し、年間コウノトリたちが採餌に訪れる場所です。
(雪に覆われたくくい湿地)
どちらも辺りは雪だらけ。まずは除雪から始めなければなりません。
くくい湿地は湿地に至る道は、深?い雪におおわれています。2月初めで
80センチはありました。
2月4日は朝から除雪。とりあえず、給餌できる場所を確保するために、せっせと
雪かきです。湿地に行くのも、川を越えて、(橋がないので、川に降り、またよじ登ります)
一仕事。やっと辿り着いたのは、川の水が引き込まれて流れ込むため、雪がわずかに融けている
場所。お、コウノトリの足跡があるではないか?もしかしてサギかも・・・。
(足跡がありました)
辺りの雪を踏んで、場所を確保し、餌のワカサギを桶に入れてきました。
2時間ほど、待っていましたが、コウノトリはやってこず。そんなに簡単には
やってこない。
翌日会員がせっせと道路を除雪し、道はどうにか確保できました。
(7?80メートルありました。まるまる、半日かかったそうです)
次の日から、朝様子を見に行き、無くなっていれば補充するようにしています。
まだ、コウノトリが食べるところは確認できていません。
アオサギが食べているところは確認しましたが。
(雪を踏んで、水面を増やし、コウノトリが見つけやすくしたのですが・・・)
(深い桶にして、コウノトリ以外の鳥たちが食べにくくしています。でも必死なサギは食べています)
(餌はワカサギをやっています。市場から仕入れて)
早くここに餌があることを知ってほしい。
コウノトリたちの飛行コースにもなっているところです。ここは、頑張って
続けることが重要だと思っています。
10月30、31日に開催された「コウノトリ未来・国際会議」に先立って、10月29日、コウノトリの生息環境を全国に広げようと、豊岡市の民間団体などでつくるコウノトリ生息地保全協議会が全国の活動団体に呼び掛け、約80人が参加して開かれました。
コウノトリと関係の深い、団体、個人、お隣の韓国からも、そして、豊岡からは湿地ネットと、各地からの発表があり、その後は活発な討議が行われました。
各地から、コウノトリへの現在の取り組み、課題、これからの展望が述べられました。愛媛県宇和町は、野生のコウノトリ「えひめ」の飛来がきっかけとなり、そして、越前からは、今年のJ0016の飛来がと、全国を飛び回るコウノトリが各地の後押しをしているようです。「倉敷コウノトリの会」の林さんからは、コウノトリに向ける熱い思いが、地域の人々を、そして行政をも動かしていく様をつぶさに語っていただきました。
このあと、討議に入って下記のような意見が出されました。
1. 冬季湛水田をつくるには?行政の補助はどうしたら取れるのか?
2. コウノトリで町おこししたい。これから頑張りたい。
3. 資金がない。湿地をつくった後は、農家に委託して管理してもらっている。ビオトープは町内自治会単位で管理するよう、提案したいと考えている。
4. 4人で休耕田をビオトープにしている。ゆっくり、楽しんでやっている。夏の草刈がとても大変なので、部落の中年会をうまく誘い入れたいと考えている。
5. 山際の休耕田を管理しているが、来年で補助が終わる。その後、どうするか検討中。資金が出なくなった。民間の補助も難しくなっている。費用を集める手段を考えている。会費を集めるとか、委託仕事を引き受けるとか。
6. 人間が自然を管理するのではなく、地の利を生かして、自然のなるように。自然が自然をつくる。国の政策等情報を集めることも重要。
7. 自分自身が生産者でなければならない。NPO自身も生産者でなければならない。直接タッチするということ、多くの事業をやることが重要。
8. 子どもたちを月1回行事として企画したものに参加させる。ビオトープをかく乱させる。ビオトープは年を経て付き合ううちに、だんだんわかってくる。)
9. 倉敷から、なぜ、豊岡市は倉敷を訪問してくれないのか。倉敷の後押しをして欲しい。
10.ネットワークを組む必要性がある。豊岡が担いたい。
各団体から「湿地を維持していくため、経済的にそして労働力の面でも支援する仕組みが必要」や「飛来情報や環境づくりの知識を共有するため各団体が連携したい」「ホームページの相互リンク」などの意見が出されました。市民団体レベルのネットワークをつくることを確認し、豊岡市を中心にした飛来情報共有システムの構築に取り掛かることを確認しました。
10月30、31日と開かれた「コウノトリ未来・国際会議」の最終日に、29日の「市民かいぎ」で集約された事項を宣言書として作成し、会場で読み上げ、来場者に手渡しで配布しました。
10月22日、名古屋のCOP10内のプロジェクトの一環として
行われた「公益信託日本経団連自然保護基金(KNCF)支援プロジェクト
活動発表会」において、湿地ネットの活動発表が行われました。
当ネットは2010年度の経団連の支援を受けており、支援を受けている
たくさんの団体の中から、モデルプロジェクトとして、活動発表をいたしました。
会場はCOP10のメイン会場の隣、80人程の規模の会場で行われました。
佐竹代表から、「コウノトリの野生定着に向けた放棄田の湿地再生による
自然生態系(食物連鎖)の再生」と題して、
「田結地区」を例とした、住民総出の湿地整備の状況、その結果カエルなどの
生物が確かに増えたことなど、活動の状況と成果が述べられました。
現在里山の荒廃が日本全国で叫ばれ、COP10にても、
「SATOYAMA」としてその重要性が言われています。
「コウノトリの野生復帰」は自然・文化の再生であり、まず、具体的に始めてみる、そして
それを周囲に拡大していく、これはそのまま、全国の活動においても当てはまるのではと
述べました。
会場では他に6団体の活動発表が行われました。バングラデシュでの伝統的
薬草の保護、振興の活動、マングローブ林の復活のために長年にわたりボランティア
を続けている団体、実をつけるまでに80年かかる、ブナの木の植林に携わる方たち、
世界中で、それぞれの立場で懸命に活動する実態を目の当たりにして、力づけられ
感動した、会議でした。そして豊岡市からは、15人の議員団が傍聴に来られました。
よく23日はラムサール条約湿地の「藤前干潟」の見学に行きました。
名古屋港の臨海工業開発の中で残された、日本最大級の渡り鳥渡来地です。
野鳥観察館、ビジターセンターも完備され、たくさんの市民が訪れていました。
都会での自然保護運動の一つの形を見たような気がしました。
その後、昨日のCOP10の会場に戻り、たくさん出されているブースを見学しました。
子どもラムサールのブースでは豊岡から参加した生徒にも出会いました。
豊岡市は、「鳥連合」として佐渡市、周南市、出水市と参加。
コウノトリで豊岡と深い関係を持つ福井県は
独自のブースを出しておられました。コウノトリのとてもよくできた模型に脱帽!