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コウノトリ湿地ネットブログ - 活動報告カテゴリのエントリ

   2月8日(火曜日)の午後
   佐竹代表と宮村さち子パタパタ編集長と事務局の森、3名で
   コウノトリ郷公園の江崎研究部長に下記のとおり文書で
   コウノトリの餌量についてのお尋ねを依頼し、
   野生復帰についての意見交換をしました。

2011.2.8
 兵庫県立コウノトリの郷公園
 園 長 山岸 哲  様
コウノトリ湿地ネット
代 表 佐竹 節夫
 
コウノトリが健康に暮らすために必要とする餌量について(おたずね)
 
 時下、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
 さて、豊岡市内には、現在、飼育下から放鳥されたもの、野外繁殖したもの、さらに大陸から飛来したもの、合わせて40羽以上のコウノトリが暮らしていますが、その相当数は給餌に頼っているのが実情です。そのため、コウノトリが自立して生活できるよう、地元に住む私たちも自然再生に取り組んでいるところです。
しかしながら、現時点の自然再生の進展下では、豊岡の自然環境はまだまだ回復していないと考えており、果たしてこのような多数の個体が健康に生息できるのか確信が持てないのです。とりわけ、水田や水路が雪で覆い尽くされる冬期については、数少ない餌生物を捕獲することも困難と思われ、命を維持することも危ぶまれると心配しています。
そこで、私たちは、そもそもコウノトリが生きていく上に必要な餌量とは、一体どのくらいなのかを知る必要があると考えました。しかし、私たちにはそれを算出する術も知識も持ち合わせておりません。
つきましては、ご多忙のところ恐縮ですが、ぜひ下記事項についてご教示賜りたく、お願い申しあげます。
 
                                                        記
 
1.お尋ね事項
(1)コウノトリの通常の基礎代謝に必要なエネルギー量と餌生物量
     (2)厳冬期におけるコウノトリの基礎代謝に必要なエネルギー量と餌生物量
 
 ※もし、可能でしたら、繁殖、渡りに要するエネルギー量は通常と異なるか否か、基礎代謝量の蓄積は可能か(どのくらいの期間、食べなくてもいいのか)についても、併せてお答えいただければ幸いです。
 
    江崎部長からは、コウノトリ野生復帰にかかる研究への力強さを感じました。
私たちが、日ごろから悩んでいたことや、心配していたことが
ひとつづつ解明されていくことを期待しています。


 

市内2か所で給餌を始めました

1月27日に鳥インフルエンザ対策で、コウノトリ郷公園西公開の給餌が中止になりました。
雪は1ケ月余り、降り続いています。一面の雪が消えるときがありません。

これまで、西公開の給餌に集まっていた野外のコウノトリたち、そして
給餌に頼ることなく、頑張っているコウノトリたち、共に、このままでは
飢え死にしてしまうのではないだろうか。


(2月2日、東浦ビオトープで採餌する381と足輪なしの2羽)


(2月2日 野上センター前のハス田 このわずかな水場で採餌していた)

そこで湿地ネットとして給餌を始めることにしました。
まず、これまで郷公園で食べていたコウノトリたちへの給餌。ここには
昨年生まれで、野外での採餌に慣れていないと思われる幼鳥たちも含まれます。

それから、郷公園へ帰ることなく野外で頑張ってきたコウノトリたちへの給餌。
野外で給餌に頼っていない個体がいるグループは二つ。出石町と福田です。
出石町に関しては、ずっと観察をしている方からの、「どうにか、川などを
利用して採餌しており、飢え死にまではしないで済みそうだ」とのことから
福田の野外個体に給餌をすることにしました。給餌は地元の方たちの協力を得て
やってもらうことになりました。

郷公園の地元祥雲寺でも、地元の方から、心配で給餌したい、との話がありすすめて
いましたが、鳥インフルエンザで隔離したコウノトリに近いということで
祥雲寺での給餌はできなくなりました。
そこで、祥雲寺から2kmほど離れた、くくい湿地での給餌を始めることにしました。
ククイ湿地は湿地ネットが管理し、年間コウノトリたちが採餌に訪れる場所です。



(雪に覆われたくくい湿地)

どちらも辺りは雪だらけ。まずは除雪から始めなければなりません。
くくい湿地は湿地に至る道は、深?い雪におおわれています。2月初めで
80センチはありました。
2月4日は朝から除雪。とりあえず、給餌できる場所を確保するために、せっせと
雪かきです。湿地に行くのも、川を越えて、(橋がないので、川に降り、またよじ登ります)
一仕事。やっと辿り着いたのは、川の水が引き込まれて流れ込むため、雪がわずかに融けている
場所。お、コウノトリの足跡があるではないか?もしかしてサギかも・・・。



(足跡がありました)

辺りの雪を踏んで、場所を確保し、餌のワカサギを桶に入れてきました。
2時間ほど、待っていましたが、コウノトリはやってこず。そんなに簡単には
やってこない。
翌日会員がせっせと道路を除雪し、道はどうにか確保できました。



(7?80メートルありました。まるまる、半日かかったそうです)

次の日から、朝様子を見に行き、無くなっていれば補充するようにしています。
まだ、コウノトリが食べるところは確認できていません。
アオサギが食べているところは確認しましたが。


(雪を踏んで、水面を増やし、コウノトリが見つけやすくしたのですが・・・)


(深い桶にして、コウノトリ以外の鳥たちが食べにくくしています。でも必死なサギは食べています)



(餌はワカサギをやっています。市場から仕入れて)

早くここに餌があることを知ってほしい。
コウノトリたちの飛行コースにもなっているところです。ここは、頑張って
続けることが重要だと思っています。
 


コウノトリの生息地を全国に広げる市民かいぎ宣言

私たちは、全国各地において、それぞれのグループで、コウノトリが生息できるよう湿
地づくりに取り組んでいます。この第4回コウノトリ未来・国際かいぎの場で、市民の立
場から、コウノトリの生息地拡大に向けた宣言をする機会が得られたこと感謝します。
私たちは、2010 年10 月29 日に、ここ兵庫県豊岡市において83 名の参加のもと、「コウ
ノトリの生息地を全国に広げる市民かいぎ」を開催しました。そして、渡良瀬、鴻巣、越
前、小浜、豊岡、倉敷、西予など、各地での自分たちの取り組みを報告し、成果と課題を
出し合って、これからのより良い方向性を見出すべく話し合いました。
コウノトリが舞い降りた先々では、どこでも温かく迎えられています。このことは、コ
ウノトリ自身がいかに魅力的な鳥であるかだけでなく、コウノトリが、いかに自然を愛し、
農業を営み、共生社会を志向する多くの人々に力と勇気を与えているかの証拠でもありま
す。だからこそ、各地で様々な人間ドラマが展開されているのです。
コウノトリの観察・保護に取り組む市民団体、化学肥料に頼らない農業を展開する農業
者や行政、ビオトープづくりに取り組む地域も増えてきました。
また、現時点では飛来はしていなくても、コウノトリを迎え入れるべく準備を進めてい
る地域・グループもあります。
2005 年9月に、兵庫県立コウノトリの郷公園から初めて飼育下個体が放鳥されて以来、
野外で暮らすコウノトリの数は増え続けており、今日では放鳥あるいは野外で繁殖した個
体たちの46 羽が26 の府県に飛んで行っています。今後も、豊岡での繁殖個体が増えてい
くことは必至であることを考えると、今や、コウノトリ野生復帰は、全国レベルでのテー
マとなってきたと言えます。
一方、名古屋で開催されたCBD/COP10 では、生物多様性を守り、賢く利用していくため
には、市民社会がたいへん重要な役割を担っていることが確認されています。
そこで、私たち参加者全員は、次のことに取り組みます。

1. コウノトリが舞い降りる、生きものあふれる湿地をつくります。
2. 人も自然も元気になる湿地を育てていきます。
3. 市民、研究者、行政、企業など様々な力を合わせて、地域の湿地づくりに取り組みます。
4. 仲間と力を合わせ、コウノトリの生息地を広げるネットワークをつくり、世界へ広げていきます。

2010 年10 月31 日
市民かいぎ参加者一同

「コウノトリの生息地を全国に広げる市民かいぎ」開催される

10月30、31日に開催された「コウノトリ未来・国際会議」に先立って、10月29日、コウノトリの生息環境を全国に広げようと、豊岡市の民間団体などでつくるコウノトリ生息地保全協議会が全国の活動団体に呼び掛け、約80人が参加して開かれました。
コウノトリと関係の深い、団体、個人、お隣の韓国からも、そして、豊岡からは湿地ネットと、各地からの発表があり、その後は活発な討議が行われました。

  各地からの報告

1、コウノトリと共に生きる倉敷づくり ―― 「倉敷コウノトリの会」



2、野生コウノトリ飛来で始まった愛媛宇和盆地の野生復帰助っ人大作戦
                  ―― 「宇和コウノトリ保存会」



3、コウノトリを呼び戻す生き物育む田んぼづくり 
             ―― 「水辺と生き物を守る農家と市民の会」越前市



4、渡良瀬遊水池をコウノトリの舞う湿地に
             ―― 「渡良瀬遊水地をラムサール条約登録地にする会」



5、小浜市国富地区での取組と今後の課題?コウノトリと人が共生できる豊かな環境を目指して                ―― 「国富の明日を創る会」



6、コウノトリと私           ―― 「倉敷コウノトリの会・林春美」



  特別報告       

     韓国のコウノトリと生物多様性保全の現状
                       チョン・ソックァン博士(韓国国立環境保護機関)

  豊岡からの報告   

    
    豊岡湿地白書
                  「コウノトリ湿地ネット」

各地から、コウノトリへの現在の取り組み、課題、これからの展望が述べられました。愛媛県宇和町は、野生のコウノトリ「えひめ」の飛来がきっかけとなり、そして、越前からは、今年のJ0016の飛来がと、全国を飛び回るコウノトリが各地の後押しをしているようです。「倉敷コウノトリの会」の林さんからは、コウノトリに向ける熱い思いが、地域の人々を、そして行政をも動かしていく様をつぶさに語っていただきました。
このあと、討議に入って下記のような意見が出されました。

 1. 冬季湛水田をつくるには?行政の補助はどうしたら取れるのか?

 2. コウノトリで町おこししたい。これから頑張りたい。

 3. 資金がない。湿地をつくった後は、農家に委託して管理してもらっている。ビオトープは町内自治会単位で管理するよう、提案したいと考えている。

 4. 4人で休耕田をビオトープにしている。ゆっくり、楽しんでやっている。夏の草刈がとても大変なので、部落の中年会をうまく誘い入れたいと考えている。

 5. 山際の休耕田を管理しているが、来年で補助が終わる。その後、どうするか検討中。資金が出なくなった。民間の補助も難しくなっている。費用を集める手段を考えている。会費を集めるとか、委託仕事を引き受けるとか。

 6. 人間が自然を管理するのではなく、地の利を生かして、自然のなるように。自然が自然をつくる。国の政策等情報を集めることも重要。

 7. 自分自身が生産者でなければならない。NPO自身も生産者でなければならない。直接タッチするということ、多くの事業をやることが重要。
 
 8. 子どもたちを月1回行事として企画したものに参加させる。ビオトープをかく乱させる。ビオトープは年を経て付き合ううちに、だんだんわかってくる。)

 9. 倉敷から、なぜ、豊岡市は倉敷を訪問してくれないのか。倉敷の後押しをして欲しい。

10.ネットワークを組む必要性がある。豊岡が担いたい。

各団体から「湿地を維持していくため、経済的にそして労働力の面でも支援する仕組みが必要」や「飛来情報や環境づくりの知識を共有するため各団体が連携したい」「ホームページの相互リンク」などの意見が出されました。市民団体レベルのネットワークをつくることを確認し、豊岡市を中心にした飛来情報共有システムの構築に取り掛かることを確認しました。

10月30、31日と開かれた「コウノトリ未来・国際会議」の最終日に、29日の「市民かいぎ」で集約された事項を宣言書として作成し、会場で読み上げ、来場者に手渡しで配布しました。

 

生物多様性交流フェアにて佐竹代表が活動発表をしました

10月22日、名古屋のCOP10内のプロジェクトの一環として
行われた「公益信託日本経団連自然保護基金(KNCF)支援プロジェクト
活動発表会
」において、湿地ネットの活動発表が行われました。
当ネットは2010年度の経団連の支援を受けており、支援を受けている
たくさんの団体の中から、モデルプロジェクトとして、活動発表をいたしました。
会場はCOP10のメイン会場の隣、80人程の規模の会場で行われました。

佐竹代表から、「コウノトリの野生定着に向けた放棄田の湿地再生による
自然生態系(食物連鎖)の再生
」と題して、
「田結地区」を例とした、住民総出の湿地整備の状況、その結果カエルなどの
生物が確かに増えたことなど、活動の状況と成果が述べられました。
現在里山の荒廃が日本全国で叫ばれ、COP10にても、
「SATOYAMA」としてその重要性が言われています。
「コウノトリの野生復帰」は自然・文化の再生であり、まず、具体的に始めてみる、そして
それを周囲に拡大していく、これはそのまま、全国の活動においても当てはまるのではと
述べました。

佐竹代表

会場では他に6団体の活動発表が行われました。バングラデシュでの伝統的
薬草の保護、振興の活動、マングローブ林の復活のために長年にわたりボランティア
を続けている団体、実をつけるまでに80年かかる、ブナの木の植林に携わる方たち、
世界中で、それぞれの立場で懸命に活動する実態を目の当たりにして、力づけられ
感動した、会議でした。そして豊岡市からは、15人の議員団が傍聴に来られました。

豊岡市議員団

よく23日はラムサール条約湿地の「藤前干潟」の見学に行きました。
名古屋港の臨海工業開発の中で残された、日本最大級の渡り鳥渡来地です。
野鳥観察館、ビジターセンターも完備され、たくさんの市民が訪れていました。
都会での自然保護運動の一つの形を見たような気がしました。

藤前干潟

ビジターセンター

屋根緑化

その後、昨日のCOP10の会場に戻り、たくさん出されているブースを見学しました。
子どもラムサールのブースでは豊岡から参加した生徒にも出会いました。

子供ラムサール


豊岡市は、「鳥連合」として佐渡市、周南市、出水市と参加。

4市連合

コウノトリで豊岡と深い関係を持つ福井県は
独自のブースを出しておられました。コウノトリのとてもよくできた模型に脱帽!

福井県